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富士山の話。

そう言えば…_ _ _ _*がバタバタしていた頃にあった片山右京さんの富士山遭難。
ショックだった。
南極の最高峰に登る為の最終訓練として厳冬期の富士山が選ばれたそうな。
ゾッとするね。
無理だ。
俺達が登ったのは夏だったしね。
それでも寒かったし、頂上まで行って帰りに人1人とて俺に下ろせるはずがない。
無理だ。

富士山行けばわかるんだけれどね、普段舗装されている道がどれだけありがたい事か。
富士山にも階段はあるけれど段差50cm近くとかもあるしね。
未だにどんどん軽くなっていく靴、グリップも効くよね。
普段なんて歩きやす過ぎてわからないだろう。
俺達が登山道で歩いていたのはほとんど土砂だったけれどこの時期だと全部雪でしょ。
それも強風でギザギザのアイスバーンになっているはず。
1.5キロ滑落とかも全然あるでしょ。
そもそも訓練なんだから登山道なんて歩いていないはずだし登山道なんて機能もしていないはずだし。
F1レーサーなんて完全にアスリート、鍛え方が全然違う。
一般人ではない。

心底凄いと思ったよ。
片山さんは1人でテント張っていて、その隣に2人用テントで亡くなられた方達が寝ていた。
強風で揺れるもんだからテントを固定しようと思って片山さんが外に出るとテント諸共2人がいない。
200m程下にあったってね。
厳冬期の夜中の富士山で200m近く下に落ちた2人を見つけただけで凄い。
素人じゃまず見つけられないよ。
そんな時期の富士山なんてわからないけれどね、夏場に登った富士山と冬山で働いていた経験から合わせると薄らだけど想像は出来る。
あんな富士山でさ、一般人にとって高度差100mっていうのは物凄い距離。
強風、吹雪、恐らくは精々3m程の視界、そして暗闇、さらに足場は氷。
気温も-20度とかだろう、強風で体感はもっと寒かったはずだ。
自ずと重装備だから動きも取り難い、捜索には最悪のシチュエーションだ。
歩幅30センチだとしても一歩踏み出すだけでどうしても4~5秒はかかるだろう。
ちなみに俺達素人が登った時の歩幅は全員平均して冗談抜きで15cmくらいだったよ、計ったもん。
とにかくよく見つけたもんだ。
見つけても恐らく2人は強度の打撲以上のケガでどうしようもなく動けなかっただろう。
絶対無理だ、歩行どころじゃない。

ゾッとする。
想像してみて。
恐らくは25度~30度くらいのツルツルギザギザの氷の斜面をキリモミ状で滑落していく様を。
角度としてはジェットコースターの最初の急勾配を生身で一気に下っていく感じじゃないだろうか。
あれに近いはずだ。
テントごとだったから上下左右の感覚も奪われ受身も取れるはずない、というか叩き続けられたはずだ。
富士山じゃないけれど俺もスキースノボで一番危なかった時は滑ってはいけないはずの40度くらいの斜面80m程を滑落した事ある、クルクル叩きつけられると呼吸さえ出来なかった。
ちなみにそれでも下はフカフカの新雪、氷ではない。
それでも滑落し終えて30秒近くは完全に動けなかった。
骨折じゃすまなかったはずだろう。
見つけたのも凄いけれどそこから夜通し声をかけて少しでも体温奪われないように覆いかぶさって朝まででしょ。
不謹慎にもその行為に感動してしまった、俺には体力的にそこまで出来ないと断定出来る。
無理だ、呼吸器系からしても酸素が薄いと思いの外何も出来ない。
簡単な話だ。
水の中に顔を突っ込むとそのうち苦しくなるでしょ。
突っ込んでいる限り楽にはならない、あの感じに似ている。
それを夜通し…凄まじいメンタル。

片山さんが下山時の写真見てまたビックリした。
ちゃんと自分の足で降りてきていた。
いろいろ言われているみたいだけれど、ちゃんと計画的にやっての事故だろう。
想像以上に鍛えていただろう。
ただ亡くなられた1人は登山経験がそこまで無かったそうな、しかも寒波がやってきていたのを知らなかったらしい。
これはミスなんだろうけれどもう1人の方は相当な山岳カメラマンだったというから結果は変わらなかったんじゃないだろうか。
俺は別に登山の専門でもないし特別に鍛えているわけでもない。
あの世界に入れば現状としてはむしろ断トツで弱い体だろう。
そんな俺が書いた所でどうにもならないけれどね、きっと3,4キロの赤ちゃんでも下ろせたかさえ疑わしい。
多分無理だ。
きっと生還出来たとしても自分1人が下山するので精一杯だろう。
もちろん途中から誰かに抱えられてさ。
夏場とはいえ富士山から下山している時程に体があんなにも鉛のように感じたのは生涯で初めてだった。
酸素のせいもあったかもしれないけれどさ、通用しなかった。

見捨てて1人で下山したのがどうだったとか言われたり書かれたりしているみたいだけれどね、他に何の選択肢があったんだろうか。
無いぞ、やっぱり最後の最後はそれぞれの自己責任の下にちゃんと生きて返らねばならない。
どうなんだろうね、一見体が強そうなジンプルと俺の2人が山に登ってジンプルがかなり上のほうで悪天候の中動けなくなってしまった。
血の気は引いて体温は奪われていく一方。
そして俺もどうしようもないけれどとにかく励まし続けていたとしても着々と奪われていく体力。
自分1人でも下山出来るかどうかギリギリの体力になってきた。
2人揃ってそこで果てるのかそれとも…?

考えるだろうね。
1、下山して誰かに場所を完全に特定出来るレベルで伝える為に下りるか。
そうした時にその間残された者の体力が持つのか。
2、このまま動けなくなった者が死ぬとわかっていて残すくらいであれば、ロープなどで体同士を結びつけ共にケガ以上を覚悟でわざと滑落して下りていくか。
3、体を動かしたほうがますます状態が悪化すると容易に予測出来たのだとしても自分の体力を消耗し尽くすのを覚悟でなんとか一緒に少しでも下に下ろしていくのか。
4、もし今1人で下山したら自分1人はまず助かる、それでも危険を承知で残り続けて電波や無線が極めて不安定な中でそこに留まり続け救助を呼びかけ救援を待つのか。

俺が考えれるレベルなんてこの程度だ。
そしてこれが1人対2人でしょ。
片山さんは4→1を実行していた。
あるのかな、これ以上の最善の策。

報道の義務からしてもマスコミが言いたい事わかるしさ、それなりの倫理やら道徳ってものと照らし合わせて必死で考えてもやっぱりわからない。
当たり前だけど全員で五体満足で帰ろうとするもその目がハナから潰されているのだとすれば。
俺も前回行ってわかったんだけれどさ、登る前は誰かが調子悪くなれば俺がなんとか下ろそうってね。
それこそ無謀な発想だったんだから。
無理だった、アホみたいに鍛えていなければ到底無理な話だった。
鍛えていても悪天候の中の高度であれば1人では無理だろう。
1人に対し3人はいないと。
救助隊がどれだけプロであってもあの広い何の目印も無いであろう富士山では信号弾でさえ音も光も吹雪で掻き消されてわかるはずないだろう。
俺達が登った時で精々-1度とかだった。
強風とはいえ快晴でもあったし。
そういうのを考えたらあの時10人くらいで行って全員で登頂下山まで無事だったのはよほど運が良かったからだろう。
報道を見ていてしみじみしていたもんだった。



頂上から見えた景色…きれいだった。
また行きたい、見たいと思っちゃうんだ。
全然素人なんだけれどね、ここが日本の頂上なのか~ってね。
あの景色が見えた瞬間は皆子供みたいになっててさ。
神様とか天国とか地獄とか何かで見た事あるような絵がそのまま目の前に広がっていてさ。
現実なのかどうかさえ疑わしいくらいだった。
また今年も行こうとしてるんだよ。
去年は日帰りだったけれど次はどうなんだろうか。
メンバーもそれなりに選抜して準備にかからなきゃね。

初めて生きて帰ったと思えた場所だった。
富士山。
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